イタリア 万歳

イタリアのクリスマスは、プレゼントが大変!
2011年のプレゼント予想

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12月~1月の初旬にかけてのイタリアは、夏のバカンス時期に次いで、人々が盛り上がる季節。それは、なんと言ってもクリスマス(イタリア語で NATALE ナターレ)があるから。キリスト教の国だけに、イエス・キリストの生誕をお祝いする日であるナターレは特別で、一年のうちで最も大切な宗教行事です。

この時期のイベント第一幕としては、12月8日「インマコラータ・コンチェツィオーネ」があります。これは、聖母受胎の日。祝日でもあるこの日は、各地ではお祭りが行われ、各家庭ではクリスマスツリーも飾りつけ。「いよいよクリスマスが近づいてきたね、今年ももう終わりだね」そんな気分がグッと人々の間に漂い始める日です。

本番の24日「ヴィジレ・デル・ナターレ(クリスマス・イブ)」は教会で夜通しのミサ。神聖な気持ちでキリストの誕生を待ちわびながら、25日を迎えます。25日の当日は、壮大なランチを家族で囲み、クリスマスツリーの下に置いたプレゼントを開けて、盛大に盛り上がるわけです。

そして年明けを挟んで、1月6日「エピファニア(公現祭)」をお祝いし、その週の月曜日でクリスマスは終了。長いイベントです・笑。ちなみに、エピファニアは、「東方三博士がイエス・キリストの誕生のお祝いに駆け付けた日」。

東方三博士が誕生祝いを持ってきたことから、子供たちがプレゼントをもらう習慣ができたそうで、本来クリスマスプレゼントは1月6日にあげるものだったとか。それがいつの間にか変化したようですが、イタリアの子供たちは、25日のクリスマスプレゼントに加えて、このエピファニアの日には、お菓子をもらう習慣があります。

さて、イタリア人にとって「ナターレ」は、なんだか賑やかで楽しそうなイベントですが、一方で頭を悩ませるものでもあります。それは、プレゼント。イタリアでは、恋人や夫婦、子供たち…近しい間柄の人だけでなく、親戚、友人・知人、この時期に会った人々全員に、プレゼントをする必要があります。

買い忘れや混乱を避けるために、iPhoneのアプリケーションで、「クリスマスプレゼントリスト」なるものも登場しました。イタリア人たちが、どれだけ気を使っているか…が想像できます。

ある新聞記事が報じた、今年のクリスマスのための出費は1家庭につき、平均625ユーロで、クリスマスの準備とプレゼントには、約75%のイタリア人が「イタリア製」を購入する予定だと答えているそうです。そして、「人気のプレゼント」の1位は、なんと、美味しい料理やワイン。良質な食品でスペシャルな料理を作ったり、懐かしい郷土を思い出させる味をプレゼントしたり、されたいと考えるイタリア人が多くいるそうです。

「ハイテクよりサラミ」と題された、この記事によれば、人気のプレゼントは、次いで、コートやブーツなどの衣類、CD・本・DVDとなっており、昨年まで、1番人気だったスマートフォンやタブレットなどの電子機器は、今年は「欲しい」と答えた人はわずか9%とかなり少なめ。すでに持っている人が多いから?かもしれませんが、懐かしくて温かいクリスマスを「お金をかけず」に楽しもうという人が増えているのかもしれません。

さて、日本ではいかがでしょうか?

ワンポイントイタリア語講座

意味: 素敵なクリスマスと新年をお迎え下さい。

イタリアでは、年賀状の習慣はありません。クリスマスカードで、新年もまとめて送るのが通常です。